とある会社であった出来事を、その会社の男性社員から聞きました。
比較的規模の大きい会社で、多くの方々が働いています。なので普段から全員がすべての人と接触することはなく、自分の部署や仕事のチームの中だけでのコミュニケーションがほとんどです。
ある日、管理職の方(この事業所ではかなり偉い人)が、女性社員を朝から叱っていたそうです。
その内容は、資料を置くときに「ばさっ!!!」と音を立てていることについて、静かにしなさいということでした。その朝だけではなく、女性社員は常々そういった行動をとっていたらしく、管理職の方はたまりかねて、部屋に呼んで注意をしたそうです。
女性社員は注意されたことに対して、凄く嫌悪感を持っていることを周りに愚痴をこぼしているのが、私の知り合いの男性社員の耳に入り、その話を聞きました。
また、その管理職の方も私の知り合いの男性社員に、その出来事について「あいつ(女性社員)に注意をしたが全くわかっていない」と愚痴をこぼしていたようです。
私もその会社の背景事情を良く知っているため、状況が手に取るようにわかりました。
では、どうして女性社員は嫌悪感を持ったのでしょうか。
私の考えでは、𠮟り方のテクニックではなく、普段の接し方に問題があったと思います。その叱った現場に居合わせた訳ではありませんが、状況は良く知っているのでほぼ間違いないと思います。
皆さんも学生時代に叱られた経験があると思います。思い出してみてください。
先生によって、叱られたときの感情が違っと思います。
A先生に叱られたときは納得できるけど、B先生に叱られたときは自分が悪いのに腹が立って言い返すということがありました。それは、別に先生が怖い怖くないというのは関係しなかったです。
その状況に非常に似ているな、と思いました。
では、どうすれば普段から信頼され、注意したときに嫌悪感を持たず、話を聞き入れてくれるのでしょうか。その方法についてご紹介したいと思います。
普段から声をかける
普段から話をしてない人から突然叱られると、言ってることは正しいとしても「なぜこの人にしかられなければならないのか」と思ってしまうかもしれません。
その根底には、普段からコミュニケーションをとっていないということがあげられます。
ということは、普段から何気ないことでも声をかけておくことが大切だと思います。
小さなことでも認めてあげる
人は誰でも認められたいものです。
特に上司や先輩から誉められると嬉しいものです。
なぜ嬉しい感情を抱くかというと、常日頃から自分のことを見てくれていると感じるからです。
この承認するという行為を続けることで、信頼関係が生まれます。
この信頼関係が深まれば深まるほど、相手が言ってることを受け入れようとするようになると思います。
誉めるところがない、という方もいるかもしれませんが、ちょっとしたことでも良いと思います。例えば、会社で掃除をするのが当たり前のことだとしても、「丁寧にしてるね」とか「綺麗になったね」など、探せばいっぱいあります。
普段からの積み重ねが大事なことだと思います。
あなたのことが大切だと思っていることを相手に伝える
人は言葉で伝えないと、わかってくれないものです。
相手を大切だと思っていることを伝えるのは難しいことです。
突然そんなことを言い出すと、おかしいな、と思われるので、自然な形で伝える工夫をしないといけません。
相手が疲れた顔をしていれば、体調を気遣う言葉をかけたり、困っていたら積極的にこちらから声をかけて一緒に悩んだり解決策を示すなど、方法は色々考えられます。
皆さんも大切な人にはそういったことをしますよね。
それと同じ事をすれば良いだけです。どうしても好き嫌いはあると思いますが、信頼される上司や先輩になるためには、社内での「無償の愛」が必要です。
それをせずに、一方的に自分の思い通りになるはずがありません。
叱り方のテクニックを否定しているわけではありません。信頼される先生や上司はテクニックを勉強して身に着けているのではなく、普段から上記のことを心がけているから、自然とそういった振る舞いができると思います。